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タオルを交換するな!

ちひろ
ちひろ

「もったいない」の一言で、家族の衛生が脅かされた——。
ケチを貫く両親はタオルの交換すら許さない。
感染症になり介護へ。

世界的感染症と父の発症

2019年の年末、世界に猛威を振るった感染症のことは、多くの皆さんの記憶にあるでしょう。
その感染症がやっと落ち着いてきて、「もう大丈夫かな」と思っていた矢先、私の父がその感染症にかかりました。
2024年の夏のことです。

感染のきっかけは、おそらくとても些細なことでした。
父がふいに外出した際に持ち込んだのです。

ケチが引き起こしたタオル問題

私の父は、母と同様にケチです。
しかもケチったのは、タオルの洗濯。

タオルの洗濯って、そんなに大変ですか?
10枚洗うのも20枚洗うのも、手間はほとんど変わりません。
なのに、父は1枚でも洗わせまいと、タオルの使い回しを家族に強要していたのです。

父の洗濯デビューと暴挙

母が何度か入院したこともあり、父が洗濯を覚え始めたという経緯があります。
自分で洗って干すという作業が、後期高齢者の父にとっては初めての経験であり、大変な労働だったのでしょう。
そのため、「タオルを洗わせない」という暴挙に出たのです。

衝撃の行動

父はタオルを使わないために、母が脱いだ肌着で口を拭うというようなことまで始めました。
不衛生だし、気味の悪い行為です。
それでも、やめません。

私がこっそりタオルをまとめて洗うのも気に入らないらしく、
「なんで洗うんや! もったいないやろ!」と、また暴言です。

清潔を求めた私の一言が引き金に

このままでは、せっかく感染症を乗り越えたのに、また罹患してしまう――そんな不安を抱いた私は、
「せっかく世界的な感染症も乗り越えたんだから、タオルもいつも清潔にしていこうね!」と声をかけました。

これが火に油だったようで、父はかたくなにタオルを交換することを拒み続けました。
私がこっそり洗うのにも限界が来ていた、そんなとき、父は感染症にかかりました。(2024年夏)
さらにこの感染症が原因で転倒し、圧迫骨折を負ってしまったのです。
まさか、タオルを洗わせなかったことで、父が要介護になるとは思ってもみませんでした。

私にも感染が拡大

この時、私も感染症に罹患しました。
しかもかなり重症で、喉を激しくやられていました。
原因は、やはりタオルを取り替えなかったことだと思います。

タオルを出さない母との攻防

家族の中で一人だけ元気だった母に、私は筆談で「タオルを出してください」と頼みました。
すると母は、「タオルは洗えばいいんだから、出さなくてもいいよ」と、いつも通りのケチっぷり。

タオルがないわけではなく、旅行や景品でもらったタオルを段ボールに詰めてため込んでいるのです。
使っていない未使用や新品のタオルは、何百枚、何千枚とあるはずです。

それでもケチな母は、新しいタオルを出すことはしません。
こんな時でさえ笑顔で「ねっ? 洗えばいいから!」と言って、新品のタオルを出そうとはしません。

笑顔の裏に潜む悪意

私は何度も筆談で「タオルを出してください」とお願いしました。
喉が痛くて声も出せず、高熱に苦しんでいる私の姿を見て、母は楽しそうにしていました。
(母は、私が苦しむ姿を見るのが楽しくてたまらない人です)

やっと出てきたタオル

ですが、さすがに「死なれては困る」と思ったのか、とうとうタオルを出してくれました。
それも20枚程度ですが、当面はなんとか凌げそうでした。

入院生活を楽しむ父、苦しむ私

実はこのとき、感染症にかかって骨折した父は、悠々自適にわがままな入院生活を満喫していました。
しかし私は感染症が治まらず、2週間にわたって苦しむことになりました。
その間、父の面会に意気揚々と出かけていた母は、家の仕事をすべて私に任せたままだったのです。

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