
うちの母、悪口が大好き。
しかも耳が遠いもので、まさかの“全力大声”スタイル。
本人は『誰も聞いてへん』と本気で信じているからタチが悪い。
母の大声悪口とその無自覚
私の母は人の悪口が大好きです。おまけに耳が遠いため、大声で言っていても「人には伝わっていない」と本気で思っています。
外に人がいるのに、母が大声で悪口を言い出すと、私はあわてて止めに行きます。
私:「お母さん、本人が外にいるんだから、悪口はやめて!」
母はニコニコと頷きます。まあ、その場をうやむやにしておけば大丈夫だと、本気で思っているようです。でも、大声で悪口を言った後では、もう相手に伝わっています。
ご近所トラブルの火種に
これが何十年も続いたら、悪口を言われた側はたまったものではありません。やがて、我が家への嫌がらせにまで発展します。
母が悪口を言うご近所の方は「Aさん」としましょう。母のAさんへの悪口は、かなり辛辣です。
Aさんは、奥様を早くに亡くされ、それから再婚もせずに一人で暮らしておられます。奥様と一緒に過ごした頃に購入されたのでしょうか、車を毎日のように洗車されています。暑い日も寒い日も、とても大切に扱っておられます。
そんなAさんに対して、母はこう言います。
母:「今日も禿げるほど車を洗っとるわ!」
それを近所に響き渡るような大声で言うのです。そりゃ、本人にも聞こえてしまいます。
Aさんの息子さんのお嫁さんも近所に住んでいますが、母の悪口はそのお嫁さんにも及びます。
母:「Aの嫁がなあ、今日も、しょうもないことしとるわ!」
そもそも、人様の奥さんを「○○の嫁が」なんて……どういう言い草でしょうか。
父も止めようとしません。
Aさんが不愉快に思うのも当然です。
それからは、ちょっとしたことでも因縁をつけてくるようになりました。
- そっちの葉っぱが落ちている
- 車の停め方が気に入らない
- ゴミの出し方が気に入らない
……といった具合です。
でも、母の罵声に比べたら、本人が直接言ってくるぶん、まだマシだと私は思っています。
それでも変わらぬ母と、訪れた“因果応報”
母のAさんに対する悪口がピークに達してきたので、私も笑顔で注意しました。
私:「お母さん、ご近所さんの悪口は言わないようにしようね!」
母:「Aが悪いんや!ホンマのことや!」
母は鬼の形相で反撃してきます。自分が悪口を言っているという自覚すらなく、まして相手に聞こえているとも思っていません。
私:「ちょっと待って…。あんな大きな声で言っておいて、聞こえてないとでも思ってるの?」
母:「…」
私:「あんな大声で言われたら、Aさんだって気分悪いでしょ? そんなことも分からない?」
母:「誰も聞いてへんわ!」
私:「私が2階にいても聞こえるよ。だから、悪口を言い出したら『言わないで』って、いつも言いに行ってるでしょ?」
珍しく図星だったのか、母は言い返さず、下を向いたままでした。
私:「毎日、大声で言ってるよね。うちの前を通る人たちはみんな知ってるよ。『今日も人の悪口言ってるわ!』って。…お母さんが悪いんだよ。」
母は少しは反省したかに見えましたが、悪口ではないにせよ、人を否定する発言ばかり。
まあ、因果応報ということでしょうか。母はその後、呼吸器系の病気になりました。