
ちひろ
些細な行動ひとつが、母の怒りの引き金になる。
レンジのフタを閉めただけで、責められ、謝り続ける日々。
緊張の中で暮らす日々
私の両親は、何かにつけて怒鳴ったりキレたりしてくるので、私も常に何も言われないように細心の注意を払っています。
ある日、キッチンでレンジのフタが開いていたので、それを閉めたところ――今度は母がキレました。
母:「勝手にレンジのフタを閉めるな!」
私はあわててレンジのフタを開けます。
私:「ごめんなさい。フタが開いていたから……」
母は睨みつけてきます。
母:「今からレンジでコーヒーを温めるんや!そんなことも分からんのか!」
母の一方的な攻撃が始まります
こうなれば、母の一方的な攻撃が始まります。
私には何も言い返す余地がありません。
私:「ごめんなさい。許してください」
本当に、こんなことでなぜここまで言われなければいけないのか、多くの人にはわからないと思います。
私にも、わかりません。
「謝らせること」こそが目的?
ですが、母にしてみれば、娘である私の動作で自分が少しでも不利益を被ったことは、娘を糾弾する絶好のチャンスなのです。
私の謝る姿を見て、母は意地の悪い笑みを浮かべ、今日も満足げでした。
許可を求める日常
レンジのフタを閉めただけで、ここまで怒られるとは思っていなかったので、それ以降、レンジのフタが開いていた時は、母にたずねるようにしています。
私:「レンジのフタが開いていたので、閉めてもよろしいでしょうか?」
こんなことまで母の許可がいるんです。
家の用事を済ませるのに、細心の注意を払う手間がかかって、仕方がありません。